小学生の頃から黒部道院に通っていたのですが、大学進学をキッカケに地元を離れなければならず、大学近くの道院を紹介してもらい、そこでの体験がキッカケになりました。紹介されたとはいえ、会ったこともない自分を快く迎え入れて下さり、わざや教えだけでなく、様々なことを教えてくださり、与えて頂きました。
社会人になり地元にかえったあとも、何度か伺うことがありましたが、変わらず接してくださり、仲間として接してくださったことがとても嬉しく、心に残りました。大学生の自分と同じような境遇の人がいたら、私も同じ様に出来るかは分かりませんが、出来る限りのことをしたいと思ったのがキッカケです。(中村)
相手の年齢によって、三徳(護身練胆、精神修養、健康増進)の割合を変えていることです。
まだ体が成長していく小、中学生は健康増進の割合を強くしていきます。例えば、基本の動作一つにしても正しい形で行うことを意識させ、体と技を作ることに重点を置きます。
また体が完成していく高校生から30歳くらいは、護身練胆の割合を強くします。これまでに作った体と技の使い方を意識させ、負荷の高い修練を繰り返し行い、体に技を溶け込ませていきます。
そして体力が落ちていく40歳以上では精神修養を意識させていきます。自分が培った技術の使い方、これをどうやって日常に生かしていくのかを考えてもらいます。(中村)
道院内では技術を主体に指導していますが、日常生活の中でこれらの技を使用することはめったになく、襲われる等の緊急時でも使用すると罪に問われることもあります。通常、資格は身に着けた技術、知識をいかに日常で使用するかが大切であり、スポーツも日頃の練習の成果を大会等で発揮する為に練習を積みます。
ならばなぜ、道院に通うのか?私が思うに、道院では技を通じて何を学べるか、学んだことをどうやって日常に活かしていくか、それを考え続けていくことが醍醐味だと思います。
得たことを道院に還元していく流れをつくっていき、門信徒だけでなく道院自体も変化していけるような道院を目指したいです。(中村)
黒部道院は小学生から60歳代までの幅広い年齢の拳士が在籍しています。中には親子、兄弟で入門している拳士や、家族で道院にきている人も珍しくありません。通常練習に参加できなくても、後日個別に教えてくれる拳士も多数在籍しているので、仕事と道院の両立がしやすい環境です。
修練では、鎮魂行(座禅)や法話と呼ばれる学習も並行して行いながら技術修練をしています。これは、普段中々振り返れない自分自身を見つめるキッカケにもなり、子供の集中力を増す事にも繋がるからです。
技術修練では厳しくも殺伐とはしておらず、楽しむ雰囲気が黒部道院にはあります。(中村)
道院の修練は週2階時間が基本となっていますが、修練時間終了後でも残って、技の習得と研鑽をしている人が多くいます。
丁寧な指導によって少しずつ自分自身が成長し、変化していることを肌で感じることができました。
また自分だけでなく、周りの人たちも日々変わっていくことが分かりました。特に小学生は入門時には出来なかった挨拶が出来る様になったり、落ち着いて話を聞けるようになったりと、大人よりも変わっていく速度が速く、見習うこともあります。
以前は大会で賞を取ることばかり考えていましたが、賞を取った後の目標や、やりたいことが黒部道院で見つかりました。(中村)